Webサイトは普通に見られる。メールも届く。なのに、Zoomを始めると映像が固まる。Teamsの画面共有が止まる。VPNに接続すると極端に遅くなる。
「回線が遅いのか」と思って速度を測ると、数値は問題ない。再起動しても変わらない。
この症状は、回線速度の問題ではありません。特定の通信だけが影響を受けている場合、ネットワーク機器の処理能力や設定に原因があります。
1まず自分で確認できる範囲
以下の3点は1分以内で確認できます。
有線接続で試す
Wi-Fiで使っている場合、LANケーブルで直接接続してZoomやVPNを試してください。改善すればWi-Fi環境の問題です。改善しなければ機器側の問題の可能性が高くなります。
他の端末でも同じか確認
自分のPCだけで起きるのか、他の社員のPCでも同じ症状が出るか確認してください。1台だけなら端末の問題、複数台なら社内ネットワークの問題です。
時間帯による違い
朝は問題ないのに午後から止まる、会議が重なる時間帯だけ発生する——このパターンがあれば、同時接続による帯域不足が疑われます。
業者へ相談すべき判断ライン
以下に1つでも該当する場合、社内対応では根本解決できません。ネットワーク構成の見直しが必要です。
有線接続でもZoom・VPNが止まる
Wi-Fiの問題ではなく、ルーターやスイッチの処理能力が不足しています。
複数人が同時にZoomを使うと全員が止まる
回線帯域またはルーターの同時セッション処理数が限界に達しています。設定変更では解決しません。
VPN接続時だけ極端に遅くなる
VPNの暗号化処理にルーターの性能が追いついていません。業務用ルーターへの交換が必要です。
速度測定では問題ないのに特定アプリだけ遅い
速度測定は単純な通信しか測りません。映像・音声・VPNのようなリアルタイム通信は別の処理能力が必要です。
ルーターが家庭用または3年以上前の機器
家庭用ルーターは同時接続数やVPN処理に対応していません。古い業務用機器も現在の通信量に耐えられない場合があります。
これらの症状は「回線が遅い」のではなく「機器が処理しきれていない」状態です。回線業者に連絡しても解決しません。
放置した場合に起きる業務影響
再起動が日常業務になる
「調子が悪くなったら再起動」が習慣化すると、毎回10〜15分の業務停止が発生します。週に3回起きれば、月間で3時間以上のロスです。
ある日突然、完全に止まる
応急処置で凌いでいた問題は、機器や配線の限界を超えた時点で完全停止します。その時は緊急対応になり、復旧まで数日かかることもあります。
緊急工事による費用増加
計画的な配線工事と、業務停止後の緊急工事では費用が大きく異なります。緊急対応は通常の1.5〜2倍の費用がかかることがあります。
社員が独自の回避策を取り始める
社内ネットワークが不安定だと、個人のスマホでテザリングしたり、私用クラウドにファイルを保存する社員が出てきます。これはセキュリティ上の重大なリスクです。
判断のポイント
有線接続・他端末・時間帯の3点で、自分で原因を絞り込めます。
有線接続でも遅い、複数人で同時に発生する場合は機器の問題です。
速度測定で問題ないのに特定アプリだけ遅いなら、処理能力の問題です。
放置すると業務効率の低下とセキュリティリスクにつながります。
